介護の知恵

透析患者のオムツ在宅介護の準備1

退院までのいきさつ

老母は要介護4であり(介護度が一番重いのは介護5)心臓の弁の取り換え手術および血中にMRSA(黄色ブドウ球菌)が見つかって入院してから、ほぼ流動食しか食べれなくなっている。病院の都合なのかオムツ生活にもなった。一時は命も危ないかもしれないと言われたがまた持ち直している。しかし循環器内科の担当医からは、食べ物をあまり食べないので先は長くないだろうとも言われている。

話す量もかなり減って、目的語しか言わないことが多い。例えば「ピンクの靴下」。前は「ピンクの靴下を持ってきて」だった。持ってきたまで言う脳力、体力がなくなってきているのだと思う。話された側からすれば、何を言いたいのか読み取ることが必要になる。本人は「元気よ」というが、前のようには上半身をベッドから起こせない。リハビリ病院にいたのでベッドから車椅子に乗り移ることはできるが、時間も以前よりも掛かっている。このような状態でも、10年以上透析をしてきた親は退院しても透析病院に通わなければならない。週3回の透析病院通いが事態を面倒くさいことにする原因だ。

なぜケアマネージャーは在宅介護に誘導するのか?

一月ほど前に入院先の病院にきた担当のケアマネージャーはやはり在宅介護するように誘導してきた。母も「家に帰りたい」(みんな老人はそう言う)といい、懸命にリハビリしてきたから、自宅に帰さないわけにはいかない。しかしケアマネージャーに「特養」申し込みと言ったら、嫌そうな声を出した。まぁ特養に申し込んでも沢山の人が待っているわけなので早々入れるわけでないのもこちらも知っているけれどね。税金が掛かるからなのか、ケアマネの言う通り「在宅介護で自分たちで介護して時々ショートステイ行って息抜きしてね」というのが私たちの住む多摩地域の市の方針だ。残念だが、ケアマネは、時間の観念が欠け落ちている。何年もシングル介護して疲れていても関係ないのだ。ウチが毒親家系なのも書いたがスルー。在宅介護押しだ。

エアベッドと昇降機

そんなわけで、自宅介護の設備を設置することになった。
まず、エアベッド。床ずれを防止するために身体を支えるマットの硬さを調整できる。マットを温かくしたり、送風を送り込んだりすることも可能な優れもの。そのため、レンタルするのも結構高い。

次に昇降機。実はこれが大変危険な道具だと後で気づく。
玄関が狭いので室内用のは入らない。動力がいらない製品もあったが入らない。もともと車椅子の人間を想定してない玄関なんだから仕方ない。
そんな事情で外の大きな窓に大げさな電動昇降機を借りることになった。トラックについている昇降機よりもっと大きいものだ。まぁ車いすが乗る用なので仕方ない。重さを聞いたらおそらくベッドと同じ位で100キロ位だといわれた。
この昇降機の問題は車いすを載せて上げたり下げたりした後、鉄板を押し出して接地面とつなげなければならない点である。ガラス窓がない屋外の踊り場などであればいいが、住宅の場合ガラスがある。
つまりガラス窓を開け忘れて、鉄板を押し出すとガラスが割れてしまうということだ。
なんと恐ろしい機械だろう!そして昇降機の前のガラスは特注の大きなガラスなのだ。割ってしまったら何十万円掛かるかさっぱりわからない。窓ガラスの開閉が重くなってきたので、建具屋さんに見てもらったが規格外なのでレールもないし、取り外すのも難しいと言われた。

毎回昇降機を使うときは事前に必ずガラス戸を開けなければならない。雨の日も風の日も透析患者は病院に通わなければならず、毎回この危険な機械を安全に操作しなければならない。
これは厳しい。うっかり者の私はガラスを割らずに操作する自信が全くない。
あと数日で母は家に戻るがボードを立てるなどのガラス防御対策を立てないといけないと考えている。

透析患者のオムツ在宅介護の準備2

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